シラー (釣鐘水仙)
Scilla campanulata


     
     


         
         


     
     


     
       


 被子植物  単子葉類    キジカクシ目   キジカクシ科   ヒアシントイデス属   ヒスパニカ種
 Angiospermus Monocots  Aspalagales   Aspalagaceae  Hyacintoides hispanica
  ユーラシアの森林、亜高山帯の草原、等に約90種の原種があります。
一般にシラーとよばれていますが、この20年ほどDNA解析に基づいた植物分類の見直しが進められ、現在ではシラー属ではなく、ヒアシンス属に変更となったようです。
 しかし、多くの植物関連資料や、ホームページ等、依然としてシラー属としています。
30万種もあるという植物のDNAを解析するのにどれほど時間がかかるのか見当もつきませんが、当分の間、分類の混乱は続きそうです。
 したがって、この花の分類は従来通り、シラーとして、あるいは和名の釣鐘水仙と覚えておけば十分でしょう。
 この釣鐘水仙が北海道の我が森や庭に何時来たのか、まったく覚えがありません。
家人もそっくりのチオノドクサと混同していたほどです。
 ただし、チオノドクサは雪解けと同時に芽が伸び、早春の庭を飾りますが、釣鐘水仙の方は5月中旬頃から6月初旬にかけて様々な色と姿の花を咲かせます。
 白い釣鐘型の花を咲かせるのはシラー・カンパニュラータ、あるいはヒスパニカ、ピンクの花はヒスパニカ・ロゼアータ、青い花はシラー・シベリカ(英名は Spanish Bluebell), と呼ばれているようです。
 北海道の森と庭には全部で20箇所ほどに群落が出来ていて、それが毎年増えています。
5月から6月にかけて花開いた後は、いつの間にか葉が枯れてしまい、翌年の春に芽を出すので、決して邪魔になりません。
 可憐な色と姿の花があちこちに増えて咲き乱れるのは嬉しい限りです。
 
 以前使われていた学名の Scilla とはギリシア語の ”skyllo : 有害” が語源です。
地下茎に有毒のアルカロイドが含まれているためですが、有毒な植物など無数にあるわけで、
言いがかりのような学名ですが、新たにヒアシンス属に変わったのはめでたい限りです。


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