ラリマー(Larimar)
ソーダ珪灰石(Pectolite)
Larimar Cabochons 7.04 - 42.87ct and rough stone |
Baoruco, Rep. of Dominica |
化学組成 (Formula) |
結晶系 (Crystal System) |
モース硬度 (Hardness) |
屈折率 (Regractive Index) |
比重 (Density) |
NaCa2Si3O8(OH) | 三斜晶系(Triclinic) | 41/2 - 6 | 1.57-63 | 2.62-90 |
ドミニカのラリマー(Dominican Larimar)
36.34ct 36.4x23.8x6.6mm | 7.04ct 13.7x13.7x4.1mm | 19.45ct 23.8x15.7x5.7mm | 9.44ct 15.6x9.5x5.8mm | 42.84ct 32.2x21.9x6.8mm | 25.53ct 19.3x18.6x7.7mm |
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1974年、ドミニカ最南西部、カリブ海に近いバオルコ川支流岸の玄武岩層に発見されたラリマー産地 (Larimar locality in a basalt intrusion, along The Baoruco River near Caribbean Sea, in Dominican Republic) |
38.8g 41x39x10mm |
世界のペクトライト(Pectolite from world locality)
8x6x4.5cm | 4.5cm | 6mm | pectolite on calcite 3x3x2cm |
Millington Quarry, New Jersy, U.S.A. | Poudrette Quarry, Mont Saint-Hilaire, Quebec, Canada |
ラリマーとは、ドミニカ産のペクトライト(ソーダ珪灰石)の変種に名付けられた商業名です。
トルコ石のような魅力的な明るい空色は、50ppm とごく微量の銅イオンによる発色です。
1974年にカリブ海のドミニカ南西部、バオルコ川支流の川岸にて明るい空色の水摩礫が発見されました。
原石は川沿いの風化した玄武岩層から流れ出たものと判明し、鉱山の開発が始まりました。
宝飾品として販売するにあたり、鉱山主の娘、ラリッサ (Larissa) の愛称ラリ (Lari) とカリブ海の明るい海に因むスペイン語の海(Mar)とから、ラリマー(ラリと海 : Lari y mar)として商品化され、それが今日、ドミニカ特産の美しい宝石名として定着しています。
熱帯気候により、ひどく風化したラリマーを含む玄武岩層は0.15平方㎢の広さでしたが、後に西側にさらに豊かな鉱脈の広がりが発見されました。
1987年頃の産出量は週 300-500㎏、その20%が彫刻品質で、5%が宝飾用品質でした。
現在もラフやルースが市場に安定して姿を見せていますから、順調な産出が続いていると考えられます。
鉱物種としてのソーダ珪灰石は、玄武岩晶洞中に貫入した熱水作用により、沸石、葡萄石、方解石等と共に生成します。
一般には灰色や白い微細な繊維状の集合体として発見される、比較的稀な鉱物です。
緻密な集合体の産状から、ギリシア語の " pektos : 緻密な、凝固した、lithos : 石”を意味するペクトライトと命名されました。
カナダ、ケベック州モン・サン・チレールの特異なアルカリ・ペグマタイトの採石場からは、比較的に大きく、透明な結晶が発見されます。