新着宝石展示室
2025 October : タンザニアの宝石 (Gemstones from Tanzania)
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| Zircon | Ruby/Zoisite | Tsavorite |
ルビー・ゾイサイトの彫刻 (Ruby/Zoisite Carving)
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| Ruby with Zoisite 13.2ct 26x16x6mm | |
| Longido, Tanzania | |
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| アニオライト鉱脈 Longido, Tanzania | アニオライト上のヒキガエル彫刻 8cm | 同じくネズミ彫刻 |
キリマンジャロ山の北西、100㎞、タンザニアとケニアの国境に近い Longido にはアクアマリンやトパーズとともに、Anyolite と呼ばれる、灰簾石脈に包まれた、ルビー団塊を産します。
いずれも不透明な団塊なのですが、鮮やかな緑と赤の組み合わせは格好の彫刻の材料として珍重されます。
腕に自慢のカッター達が仕上げるのは、赤と緑の配色を巧みに組み合わせた彫刻ですが、どういうわけか、ヒキガエル、トカゲ、ネズミ等々、見事な仕上げではありますが、飾って眺めたくない様な動物が選ばれる例をよく見かけます。
今回入手したのは、赤いルビーの花と、緑の葉の組み合わせという、小さいながら爽やかな出来栄えの作品です。
ジルコン (Zircon)
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| 1.59ct | 1.14ct | 1.59ct 8.2x5.2x3.1mm | 1.14ct 6.8x5.0x3.1mm | 1.145ct 6.3x5.3x3.1mm |
今日のように、多彩な色合いの宝石が世界各地から採れるようになると、地味なジルコンを宝石店で見かける機会は滅多にありません。
唯一、カンボジア産の、加熱処理により、鮮やかな空色に発色したジルコンを時折目にする程度です。
すっかり忘れ去られたジルコンですが、近年、数は少なく、大きさもせいぜい2カラット程の地味な存在ですが、タンザニアから、淡い朱色ー紫、さらに鮮明な緑、と、他の産地にはあまり見かけない魅力的な色合いのジルコンが時折姿を見せるようになりました。
正確な産地は不明ですが、北部のケニア国境を流れる Umba川流域の漂砂鉱床や南部のモザンビークに近い Tunduru
から宝石質の結晶が採れるようです。
ツァヴォライト・ガーネット (Tsavorite Garnet)
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| 1.42ct 7.4x5.7x3.9mm | ||
ガーネットの中ではエメラルドの様な鮮明な緑色で、濃い色合いの透明度が高い最上級品ではカラット当たり1000ドルと、
デマントイド・ガーネットに次ぐ高価なガーネットです。
写真のルースは、濃い緑と、大きさが1.42カラットと、ツァヴォライト・ガーネットとしてはかなりの大きさです。
やや内包物が多いため、ごくありふれたロードライト並みの水準で出品されていたので、思わず買ってしまった次第です。