新着宝石展示室
(New Gemstone Gallery)


July 2021 : スリランカのスピネル (Srilankan Spinels)


       
 0.90ct 6.04x5.10x3.50mm 2.82ct 8.6x7.9mm

 スピネルの橙色はクロムと鉄による発色として起こり得ますが、しかし現実には珍しい色合いです。
20年余り昔、スリランカの宝石商から極めて稀と勧められて入手した2.82カラットの、これは完全に最上級の
宝飾品級の逸品が一つあるだけでした。
 当時はスピネルは一般の知名度が低く、同じ色合いのサファイアと比べても桁違いに安く、ガーネット並みの価格水準でしたが、さすがにこの2.82カラットは当時、スピネルとしては桁違いに高かったのですが、余りの見事さに迷わず入手したものでした。
 その後、この色合いのスピネルを見かける機会は皆無でしたが、最近ようやく橙色のスピネルに出会いました。
 内包物がやや多く、カットの水準もいまいちなので、値段もカラット当たり数千円と手頃でしたが、ともあれ、こんな色合いのスピネルは滅多にありません。 実物は内部から光も反射が眩くきらめく美しいものですが、
 写真ではどうにも再現できません。

普通の青いスピネル (Common Blue Spinels)
     
     
1.29ct 6.95x6.3x4.8mm  1.345ct 7.3x4.95x3.7mm    

  青い色のスピネルは珍しくはありません。
ラウンドカット、1.29カラットのスピネルはしかし素晴らしい透明度と、光の煌めきが魅力的です。
 ステップ・クッションの方はカットの技術が稚拙ですが、色合いが希少なコバルト・スピネルのように見えたので入手したのですが、残念ながら、ごく普通の青いスピネルでした。
 


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