新着宝石展示室
( New Gemstone Gallery )


September 2021 : エチオピアのオパール (Ethiopian Opal )


   
Tsehay Mewcha, Wegel Tena Village, Wollo Province, Ethiopia 
ウォーター・オパール ( Water Opals )
       
1.65ct 10.8x8.2x5.0mm  1.60ct 11.7x7.3x 4.9mm

 近年ネット市場に姿を見せるオパールの多くにエチオピアのウォロ産があります。
産地情報では火山灰大地の溶結凝灰岩から成る標高3000m余りの崖の2780mの地点の一層だけに厚さが1m のオパールが生成している層があり、人力でトンネルを穿って採掘しています。
 ここにオパールが発見されたのは2008年の事。
 険しい崖をよじ登って人力で掘っている割には随分豊富にオパールが供給され続けています。
 この地のオパールの特徴は、クリスタル・オパール、あるいはウォーター・オパールと呼ばれるほど透明度が高い原石が採れることです。 
 このため光の屈折や反射で多彩な遊色を示す、オパールには稀なファセット・カットされたルースが数多く供給されます。
ブラック・オパール

   
1.68ct 11.8x9.3x4.0mm 
  このブラック・オパールの色合いは天然のものではなく、砂糖液に浸したオパールを希硫酸にて処理したものと思われます。 
 ただし一般的な処理では炭化した砂糖で素地が黒くなりますが、以前に入手した同じ産地の同様の処理品も含め、素地が深い青というのが不思議です。
 この処理は、おそらく現地ではなく、研磨されたタイにて行われたと思われますが、何らかの化学薬品が添加されて、このような色合いになっていると考えられます。 
照明無しでは右端の写真のように深い青にしか見えませんが、照明下では様々な色の遊色が浮かび上がります。


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