新着宝石展示室
(New Gemstone Gallery)


September 2025 : アフリカのサファイア (African Sappbhires)


 
Mozambique 0.95ct  Madagascar 1.55ct   Nigeria 1.00ct

モザンビークのサファイア (Mozambique Sapphire)
     
0.95ct 6.58x5.25x3.11mm 

   モザンビークでは2009年にモンテプエスに質、量ともに世界屈指のルビー鉱床が発見され、ビルマのモゴク産に匹敵する最上級品質のルビーが世界の宝石市場に姿を見せるようになりました。
 新たに入手したのはルビーというよりは、紫色のサファイアと呼ぶべき色合いのルースです。
恐らくクロムの含有量が極めて低く、二価の鉄イオンと四価のチタンイオンとが酸素原子を介して電子をやり取りする電荷移動による発色が支配的な発色の仕組みとなっていると考えられます。
 そういう意味で、これは初めて見る、モザンビーク産のサファイアです。
マダガスカルのサファイア (Malagasy Sapphire)
     
1.55ct 7.41x6.33x3.91mm 

   マダガスカル南西部の海岸から中南部に至るイラカカ川沿い、数万㎢に及ぶ一帯に豊穣な宝石が発見され、その中心のイラカカの寒村は5年も経たずして人口が数万人を超える巨大なスラム街にと膨れ上がりました。
 この一帯には熱水鉱床、ペグマタイト鉱床、広域変成鉱床起源の宝石である ; ガーネット、トパーズ、緑柱石、ジルコン、スピネル、クリソベリル、アレクサンドライト、カイアナイト、水晶、等々、ブラジルのミナス・ジェライス州に匹敵する多彩な宝石を産します。
 が、イラカカ川流域では、ブラジルでは殆ど産しない、多彩な色合いのサファイアの世界有数の産地として名高く、世界のサファイア生産の20~40%を占める重要な産地です。
 イラカカのサファイアは1カラット前後の小さいものが大半ですが、透明度が高く、多彩な色合いが特徴です。
とりわけ、緑色のサファイアは他の産地では一般に、色が淡かったり、濁った色合いのものが殆どですが、イラカカ産には透明度が高い魅力的なものが見かけられます。

ナイジェリアのサファイア ( Nigeria Sapphire)
     
1.00ct 6,42x5.23x3.40mm 

   ナイジェリアのサファイアは年に1回くらいネット市場に姿を見せるほど珍しいものです。
カメルーン国境に近いタラバ州マンベラ高原の漂砂鉱床にごく最近アルカリ玄武岩起源のサファイアが発見されたのですが、この産状にしては珍しい、意外と澄んだ青や緑の色合いのサファイアが採れるようです。
 写真のサファイアもやや青味を帯びた、緑色ですが、広域変成起源のサファイアかと思えるような、透明度の高い色合いです。



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