新着宝石展示室


December 2021 : コンゴのトルマリン (Tourmaline from Congo)


     
 0.74ct 
6.2x3.9x3.1㎜
0.75ct 
6.6x4.2x3.0㎜
 0.83ct 
6.0x4.8x3.6㎜
2.91g 21x10x7mm   1.16g 25x6x4mm

 世界に名高い金、銅、鉛、亜鉛、コバルト、タンタル等の世界有数の鉱業資源産地のコンゴ(旧ザイール)は、しかしダイアモンド以外の一般の宝石産地としては余り知られていません。
 ようやく Gems & Gemology 誌の Fall 2004 の Gem News に宝石質のトルマリンが紹介されました。
     
最大 3.6㎝   最大 4㎝  5.78ct  15.94ct
  これらの写真が紹介されたトルマリンの結晶とカットされたトルマリンです。
詳細な産地情報は不明ですが、コンゴの東部は、10億~8億年昔、原生代初期の中央アフリカのケニア、タンザニア、ザンビア等に拡がる稀元素を含む花崗岩ペグマタイト地帯に属していると、1999年にロシアのシベリアで出版された地質情報誌に記載されているとのことです。
 写真の結晶とルースは、コンゴ北東部で何十年来採掘されて来た、工業用の錫や、緑柱石の鉱山がある Virunga 地方の Gomo Nord Kivu 地方のペグマタイトから採掘されたとのことです。
 小さいながら、確かに宝石質のトルマリンの結晶や、16カラットと大きく、透明度の高い緑のルースが得られるペグマタイトであることは確かです。

 ただし、その後コンゴ産のトルマリンのニュースは途絶え、結晶やカットされたルースが市場に姿を見せることは久しくありませんでした。
ようやく、この 2、3年、ネット市場にコンゴ産のトルマリンがちらほらと姿を見せるようになりましたが、大きさが 0.2~0.3 カラット小さなものでした。
鮮明な色合いのアウインやパライバ・トルマリンならともかく、淡い色合いのい0.5カラット未満のトルマリンのルースはコレクションとしても魅力がありません。
 が、ようやく1カラット未満と小さく、淡い色合いではありますが、透明度の高いルースと、アクアマリンやエメラルドを思わせる鮮明な緑の結晶とがまとめて姿を見せました ;
 TOP    New Gemstone Gallery   Gemhall