キンポウゲ(金鳳花) ・ ウマノアシガタ ( 馬の脚形 )
Ranunculus japonicus



     



 真性双子葉類   キンポウゲ目   キンポウゲ科   キンポウゲ属   キンポウゲ種 
 Eudicots   Ranunculales     Ranunculaceae   Ranunculus   R. japonicus 
  正式な和名はウマノアシガタ(馬の脚形)。 
花が一重のものをウマノアシガタと呼び、八重の花はキンポウゲと呼ばれます。
金鳳花の字は、この光沢のある花が金色の鳳凰を忍ばせることから命名されたとのこと。
 ただし現在は中国では金鳳花はホウセンカ(鳳仙花)を意味するのだとのこと
 葉の形が馬の足跡に似ているからと命名されたとのことだが、どう見ても葉の形は馬の脚には見えない。
 一説には、草書で鳥の脚型と書かれていたのを読み間違えて馬になってしまったのではないかとのこと。
英名は ”Japanese Buttercup ” だが ”カラスの足跡 : Crow foot” とも呼ばれるとあり、納得。
 因みにラテン語の学名は ”カエルの足” で、確かに葉の形はカエルの足に似ています。
園芸植物でラテン語の学名を英語読みした”ラナンキュラス”と呼ばれる華やかな色合いの花は、八重のキンポウゲの園芸用の改良品種です。
 と、この花については名前だけでもいろいろと学ばせてもらいましたが、ラテン語の種名 ”ジャポニクス"
から分かるように、日本が原産地の一つ ; 北海道南西部から本州~南西諸島、朝鮮半島、中国、台湾に分布している花です。
 そして、キンポウゲは傘下に2000種もの種類がある一大勢力のキンポウゲ目を代表する花です。
キンポウゲは金色の色合いこそ華やかで目立ちますが、それでも野草の一種に過ぎません。 
 しかし、キンポウゲ科の花には、まるで改良された園芸品種を思わせる、オダマキ、オキナグサ、クレマチス、クリスマスローズ、フクジュソウ、ヒエンソウ等々の華やいだ姿を色合いの花が多数あります。
 さらには野生ですが猛毒のトリカブトもキンポウゲ科の植物です。
野生種なので、かつては家の周囲にいくらでも見かけましたが、近年は激減して、都会では滅多に見かける機会がありません。
 北海道のわが庭には数年前から薔薇の “エヴァンジェリン” の周囲に細々と姿を見せていたのですが、3年ほど前からエヴァンジェリンにたっぷりと肥料を施したところ、薔薇と同時にウマノアシガタも大繁殖し、100mも離れた日当たりのよい、森の東の空地にも結構な数の群落となってきました。
 余り増えすぎるとどんな花でも雑草と化するのですが、ウマノアシガタは、野草の割には楚々とした佇まいですから、刈り払ったりしないで、ひと時の華やかな風情を見守ってゆこうと考えている次第です。


 
 TOP   豊穣の森