オニノツノガイ
(Cerithiidae nodulosum)
新生代・古第三紀・始新世(5600万年昔)の紅玉髄化した化石
(Carnelianized phosil : Cerithiidae nodulosum of Eocene Epoch, Paleogene
Period, Cenozoic Era : 56Ma.)
17x8mm | 現生のオニノツノガイ 10cm | Cerithium gigauteum の化石 38cm | ||
Talssite, Morroco | 奄美大島 | Damery, Champagne, France |
軟体動物門 | 腹足綱 | 前鰓亜綱 | 吸腔目 | ウミニナ科 | カニモリガイ属 | オニノツノガイ種 |
Mollusca | Gastropoda | Prosobranchia | Sorbeoconcha | Bachillariidae | Cerithiidae | nodulosum |
オニノツノガイの仲間はホタルの餌となるカワニナ等現在も世界各地に広範に生息しています。
冒頭の写真は瑪瑙として紹介されていましたが、実際は縞の無い紅玉髄になってしまった化石です。
小さな標本ですが、貝殻の細かな模様がしっかりと残されています。
右側には奄美大島に生息する現生のオニノツノガイと、フランスのシャンパーニュ地方で発見された、38㎝にもなるジャイアント・オニノツノガイと呼ばれる貝の化石です。
年代は紅玉髄化したオニノツノガイと同じ、始新世ですから、大小様々なこの仲間が世界各地に広範に生息していたことが分かります。
学名からはウミニナ科ですが、おそらくは淡水と汽水の混じった浅瀬に生息していたものが、死後、殻ごとそっくり珪酸成分に置き換わってしまったものです。
このような例はよくあることで、玉髄だけではなく、瑪瑙やオパール化した貝や植物等が世界各地で発見されます。