ミミガイ
(Haliotis asinina : Donkey's-ear Abalone)


     
自然の色合い  磨かれたミミガイ 8x3.5㎝  生きているミミガイ 
 
 
 
腹足綱  原始腹足目  ミミガイ科   アワビ属  ミミガイ種 
 Gastropoda   Archaeogastropoda   Haliotidae   Haliotis  asinina 
 
 その名のとおり、耳のような形をしている鮑の仲間です。英語でも驢馬の耳鮑。
冒頭の写真は、それぞれ自然の色合い、磨かれた貝殻と海底で生きている様子。

 大半の貝は中央の写真のように、”磨き”と呼ばれる、研磨加工された状態で販売されているので、実物とは似ても似つかない。

 実は美しい鉱物結晶標本や三葉虫標本等も、採集された状態は粘土や石灰岩等他の鉱物が付着していたり、泥岩に埋もれているので、エアーブラシ、歯科用ドリル、酸で処理と、大変な手間をかけて商品に仕上げているのです。

 とりわけ有機質の外套膜が付いたままの貝は、いずれ腐敗してくるので、研磨処理しなければ標本として相応しくありません。

 ミミガイは、土佐湾から南、インド大西洋地域に生息し,干潮線下の岩礁や珊瑚礁で、外套膜を広げて泳いだり、海底を滑るように泳いで暮らしているのだそうです。
 アワビやトコブシの仲間なので食べられるでしょうが、店頭で見かけたことはありません。

 これは30年以上昔、最初に出かけたツーソン・ショーの貝の店で購入したもの。
5枚一組で3ドル程度と手ごろな値段でした。
 フィリピン海域ではいくらでも採れるようで、現在でも1枚100円程度で売られています。
 イヤリングや指輪、補聴器など、日常よく使う小物などを外した時の容器として使うと便利です。

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