メロ貝(Melo melo)
Melo Diadema/Bailer Shell/Indian Volute
13.0x8cm | 9.3x5.7cm | 8x6.3cm | 5.7x4.4cm | 9.3x5.7cm | 13x8cm |
Gastropoda | Neogastropoda | Muricoidea | Voltidae | Melo | M. melo |
腹足綱 | 新腹足目 | アクキガイ超科 | ヒタチオビガイ科 | メロ属 | メロ種 |
メロンディアデマの名で売られていたものです。
この貝の正しい名前と学名とを突き止めるのは結構大変でした。
メロデアディマですから、正しくは メロンではなく、メロ貝と呼ぶべきでしょうが、メロンほどのころっとした姿と大きさの為でしょうか、
何故かメロン貝と呼ばれています。
世界中の熱帯の海に広く生息していて、9種類ほどの仲間がいるようです。
模様の少ないものが日本では一般にヤシガイ(椰子貝)と呼ばれていますが、ヤヨイハルカゼ(弥生春風)、
イナズマツノヤシ(稲妻角椰子)、ソヨカゼヤシガイ(微風椰子貝)、ブロデリップヤシガイ等々、色合いや模様、姿、形に応じて、風雅な命名がされています。
が、色合いや模様は個体によって異なるので、正確な種類を見分けるのは専門家の仕事でしょう。
英名の "Diadema" とは "王冠" のこと、頭部の円形のギザギザ模様に由来するものでしょう。
"Baile" とは "柄杓" のことで、この貝が舟に浸水した、水をくみ出すためにひしゃく代わりに使われたことを意味します。"Volute" とはラテン語の渦巻き、巻物に由来する言葉で巻貝を意味します。
写真の貝もかなりの大きさですが、最大では50㎝に達するものがあるとのことです。
この貝は日本では珍しいのですが、世界の熱帯地方の海には珍しくなく、食用、柄杓用、加工用等、ごく普通に見られる貝のようです。
したがって値段も二つで380円と呆れるほど安いものでした。
メロ真珠
メロ貝からは稀に真珠が発見されます。
真珠層がない貝ですから、普通の真珠とは異なりますが、その色合いや模様が珍重されます。
2010年にドバイで行われた入札ではオレンジ色のクルミ大のメロ真珠が72万2500ドルの高値で落札された記録があります。
もっとも、それは極めて稀な大きく美しい真円形の真珠であったからであり、普通の真珠は色も形も悪く、宝飾品としての価値はありません。
写真のメロ真珠はインド洋のアンダマン海、メルギー諸島、ビルマにて採集された記録的な大きさのものです。139.71ct 31.0x26.4x22.7mm 14.04ct
13.7x12.6x11.0mm54.93ct Ø19.mm