豊穣の森

ホソバヒメシャジン(細葉姫沙参)
(Adenophora nikoensis))


   
10年かかって庭の3か所に広がったホソバヒメシャジン の小群落


   
1㎜足らずの極細の茎と1㎝t足らずの細い葉に1cm大の花を数個も付けるホソバヒメシャジン 
 
 
   
  双子葉植物綱  キキョウ目  キキョウ科   ツリガネニンジン属   ホソバヒメシャジン種
 Magnoliopsida  Campanulales  Campanyulaceae  Adenophora   nikoensis f. linearifolia 
  ホソバヒメシャジンはツリガネニンジン属の野草で、アジア・ヨーロッパに50種、日本には12種が自生、または帰化種があります。
 この12種はそれぞれよく似ていて、山野で見かけた時に正確な名前を特定するのは困難です。
さらに同じキキョウ科ですが、ホタルブクロ属のイトシャジンも花と名前がよく似ていて混乱します。 
 とりわけよく似ているミヤマシャジンは葉幅が1.5㎝以上と広く、ホソバヒメシャジンは1.5㎝以下、我が庭に繁殖しているのは葉幅が0.8㎝以下と最も細く、ホソバヒメシャジンであると確認出来た次第です。 
 
 学名の ” Adnophora ” はギリシア語の ” Adenos : 腺 ” と ” Phorea : 有する ” との組み合わせで、
全草に乳液を出す腺細胞を持つことに因んで命名された名です。
 ” nikoennsisi ” とは 日光の地名に、” linearifolia ” とは真っ直ぐな葉の意味です。 
 
 10年以上昔から庭の片隅に細々と咲いていたものが気が付くと遠く離れた3か所に小さな群落を作っていました。
 長年イトシャジンかと思い込んでいましたが、群落となって殖えているのに気づいて、改めて正確な種類を調べた結果、ホタルブクロ属のイトシャジンではなく、ツリガネニンジン属の中で最も細い葉と1㎜足らずの細い茎のホソバヒメシャジンと判明しました。
 それにしても自然界には異なる属なのに、色も外観もそっくりの釣鐘型の花を咲かせる植物が多いのには驚かされました。


       
ツリガネニンジン
(Adenophpra tryphilla) 
ヒナシャジン
(Adenophora Maximovicziana-Makino) 
 イワシャジン(Adenophora takedae) 白花種 


       
ヒメシャジン
(Adenophora nikoensis) 
ミヤマシャジン
(Adenophora nikoensis var. nipponica )
ソバナ:岨菜
(Adenophora remotiflora) 
ホタルブクロ属 イトシャジン
(Campanula rotundefolia) 


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