エリゲロン・源平小菊
(Erigeron karvinskianus)


     
  花径が1cm程度で白とピンクの可憐な花の群落を見せる。 赤と白の色から源平小菊ともよばれる


       
同じムカシヨモギ属のハルジョオン(春女苑 : Erigeron philadelicus) 同じくヒメジョオン(姫女苑 : Erigeron annuus) 


 被子植物門    双子葉植物綱    キク目      キク科    ムカシヨモギ属   ペラペラヨメナ種 
 Magnoliophyta  Magnoliopsida  Asterales   Asteraceae  Erigeron   E. karvinskianus 
名前について

 
  正式な和名はペラペラヨメナですが、余りにも無神経で趣のない和名ですから、当然のことながら誰も使ってはいません。 ウィキペディアを見て初めて知った名前です。 
糸のように細い茎はしかし、細い鋼のようなしなやかさを持ち、強い風の中でも花をしっかりと支えていますから、ペラペラしたりすることはありません。
 ムカシヨモギ属の学名のエリゲロン、あるいは赤と白の花の色に因む、源平小菊と呼びたいですね。

   中央アメリカ原産。 アメリカ、アジア、ヨーロッパに移入分布。
日本には1949年に京都大学の標本庫の建物の壁に発見され、次いで1952年に金沢でも発見された。
 現在では本州(関東)以南。四国、九州に帰化している、とウィキペデイアにあります。
が、東北、仙台のわが庭にも10数年来、庭や茂みの至る所に大繁殖しています。
 この花を初めて見たのは、スイス東南部、ルガノ湖畔の石畳の岸壁に群生していたもの。
その後、江ノ電、鎌倉の極楽寺駅のホーム対面の石垣を覆いつくすように群落していたのを見て、スイスを懐かしく思い出した次第。
 寒いスイスで野生化しているのなら北海道でも育つのではないかと、何度か移植を試みましたが、さすがに零下30度にもなる北海道には根付きませんでした。
  日本には同じムカシヨモギ属の帰化植物で花の形がそっくりのハルジョオンとヒメジョオンとが野生化して空き地や野原を埋め尽くし、背丈が 50cm 超と背が高く高く、厄介な雑草と化しています。
 エリゲロンも同様に旺盛な繁殖力で庭に大群生していますが、背丈が 10~20㎝ 程度と低く、可憐な花が次々と咲くため、余り邪魔にはならないのが幸いして駆除されずにいます。


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