ヒペリカム(コボウズオトギリ : 小坊主弟切草)
(Hypericum androsaemum)


     
 人気がある赤い実  開花中に咲き終わった枝には赤い実をつける 夏の最中に紅葉する葉もある
     
 
 
 
     
 10年余りで2株が20株にも殖え庭を彩る 最初に植えた木がこんもりと茂っている  緑と紅葉した歯と赤い実とが同居する 
   
 
     
   
キンシバイ 金糸梅)
(Hypericum patulum)
ビヨウヤナギ (未央柳 )
Hypericum chinense)


  真性双子葉類  バラ類   キントラノオ目  オトギリソウ科    オトギリソウ属   コボウズオトギリ種 
Eudicots   Rosids  Malpighiales  Hypericaeae  Hypericum  androsaemum 
 一般にヒペリカムとして知られるオトギリソウ属の植物は世界の温帯から熱帯にかけて9属、560種が広く分布しています。
日本にも約40種の固有種があります。
 オトギリソウ(弟切草)の名は、平安時代に、秘伝の薬だったこの薬草の秘密を弟が他人に漏らしたために怒った兄に切り殺されたという伝説に因むとのことです。
 オトギリソウの茎や葉に含まれるヒぺリシンというタンニン成分の収斂作用が止血、消炎、虫刺され等に効くとして古来より民間薬として使われていました。
 学名はギリシア語の ”Hyper : 上、と eikon : 像” との造語で、魔よけの像の上に置かれていたからとのこと。
 オトギリソウ科の花は大小こそあれ、いずれもよく似た色合いと形をしているので、同じ仲間であることが分かります。
ヒペリカムの仲間では、いずれも中国原産の金糸梅と未央柳とが公園や道端、民家の庭などに植えられているのをよく見かけます。
 よく似た色合いの花を咲かせますが、花径が5cm程で大きく30本物もの長い雄蕊と大きく反り返った花弁が目立つのが未央柳です。 
 金糸梅は花径は5cmと同じですが、花弁が内側に丸まり、太く短い60本もの雄蕊を持っているので見分けが付きます。
 さて、我が庭のヒペリカムは、10年ほど昔に二株を植えたのがどんどん増えて、今や20株近くになっています。 
丈が50㎝程度の小灌木なので邪魔にはならず、北海道では7月中旬頃から花径が2㎝程の小さな花をたくさんつけます。
 暫くすると花が咲いているのに、別の枝では咲き終わった花から赤い実が一緒に彩るようになり、更に8月中旬には鮮やかな紅葉を見せる枝が現れ、緑の葉と紅葉した葉、金色の花と赤い実とを一度に楽しめるという植物です。
 とりわけ赤い実は、夏の終わりから秋口まで長く残り、庭を華やかに彩ってくれるので人気があります。 
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