豊穣の森
コブシ(辛夷) シデコブシ(ヒメコブシ)
Magnolia kobus Magnolia stellata
街路樹として数百本植えられた辛夷の花が3月末から4月初旬にかけて一斉に開花します |
辛夷の花 | ツグミやヒヨドリなどの中型の小鳥が好む辛夷の実 |
シデコブシ(ヒメコブシ) Magnolia stellata
白と淡ピンクのシデコブシの花 | 街路樹の辛夷の並木とわが庭のシデコブシ |
被子植物 | モクレン類 | モクレン目 | モクレン科 | モクレン属 | コブシ種 | |
コブシ | Angiospermus | Magnoliids | Magnoliales | Magnoliaceae | Magnolia | M. kobus |
シデコブシ | Angiospermus | Magnoliids | Magnoliales | Magnoliaceae | Magnolia | M.stellata |
仙台では毎年桜の開花より1週間ほど早く辛夷の花が咲き出します。
ソメイヨシノと同じく、葉が出る前に花だけが咲く木です。
我が家の前を南北に走る、2kmほどの通りに数百本の辛夷並木が並び、満開の時期には、それは見事な眺めとなります。
コブシは東アジア原産のモクレン類の落葉高木で、北海道から東海地方を除く本州と九州の一部、韓国の済州島に自生し、高さは5~20m に達します。
コブシの学名は植物分類体系を考案した、フランス、モンペリエの王立植物園長だったピエール・マニョル (Pierre Magnol : 1638 - 1715)に因み、モクレン類の植物の長い学名分類の大半を占める程の栄誉を与えられています。
種名のコブシの由来は、花のつぼみや実が拳程の大きさと形に由来する日本名から採られています。
漢字では辛夷 (しんい) ですが、これは中国では紫モクレンのことです。
コブシ、タムシバ、シモクレン、ハクモクレン等のコブシ類の花のつぼみを天日乾燥したものは 漢方薬として
”しんい” と呼ばれる生薬となり、鼻炎、蓄膿症、頭痛,目まい、花粉症等に処方されます。
仙台のわが庭にほぼ同じ時期に咲くのはコブシの仲間のヒメコブシ(姫辛夷)とも呼ばれるシデコブシ (四手辛夷) で樹高もせいぜい5m程度、花径も 8cm とコブシより小さい種類です。
白にやや淡いピンクを帯び花は風情があります。
辛夷も四手辛夷も赤い実がなり、ツグミやヒヨドリ等の中型の小鳥が食べて後、庭に撒き散らされた糞から芽が出てわが庭にも辛夷十数本育っています。