マイヅルソウ(舞鶴草)
( Maianthemum dilatatum)
5月初旬から中旬にかけて花芽が伸びて、1mmにも満たない 蕾が下から次々と花開く |
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森や庭のあちこちに大きな群落が増えている |
夏の終わりから秋にかけて青い実が次第に熟して鶉色から赤く熟する |
単子葉類 | キジカクシ目 | キジカクシ科 | スズラン亜科 | マイヅルソウ属 | マイヅルソウ種 |
Monocots | Asparagales | Asparagaceae | Nolinoideae | Maianthemum | dilatatum |
ユーラシア北東部(ロシア東部、日本、朝鮮半島)とアメリカ北西部(アラスカ、アリューシャン列島、カリフォルニア、オレゴン州)に分布。
日本では北海道から北海道から九州の山岳地帯上部から亜高山帯の針葉樹林に群生する。落ち葉層の発達した環境で根茎を横に伸ばして繁殖する。
舞鶴草の名は葉の模様が家紋の舞鶴紋に似ることから命名された。 確かにこの紋はあちこちでよく見かます。
この草を森で見かけるようになったのは数年前のこと。 稀なことだがこれが舞鶴草であろうと、調べることなく分かった。
ものの本では高さが10~20㎝とありますが、我が森では高さは5㎝程度、花芽が立ち上がっても10cmくらいにしかなりません。
従って、個々の花の大きさは1mm程度に過ぎませんが、房状に20個余りの何とも可憐な花が下から次々に開き、大群落では華やいだ風情を見せます。
根茎を伸ばして繁殖するとありますが、姿を現してから数年を経て、50m以上離れた森の縁や、庭の一角にまで広がって数々の群落を作っています。
おそらく夏の終わりから秋にかけて無数になる実が小鳥に食べられ、周囲にまき散らされて繁殖すると思われます。
そんなわけで、四季を通して、艶やかな葉と、5月初めには可憐な花と、秋には鶉色から赤く熟する実を楽しめます。