出猩々(イロハモミジ)
Acer palmatum
春の新芽 | |||||||
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真正双子葉類 | バラ類 | ムクロジ目 | ムクロジ科 | カエデ属 | イロハモミジ種 |
Eudicots | Rosids | Sapindales | Sapindaceae | Acer | palmatum |
出猩々は、イロハモミジの園芸種で春に紅葉したかのような深紅の若芽を出すモミジです。
秋にも紅葉しますが、春の若芽時程の鮮烈な色合いではありません。
猩々とは仏教や中国の古典にある架空の動物です。
日本では猿のような赤毛の姿で表され、能の演目では真っ赤な衣装で演じられます。
野生では20mを越す大木になるとのことですが、わが北海道の庭では冬に2mを超える積雪が春先には氷となり、その重さで若い枝がずたずたに引き裂かれるので大きく成長できず、横に拡がってしまいましたが、20年余り枯れずに生き残り、近年、ようやく2m余りの高さまで伸びることができました。
これからも初夏の新緑の中で燃えるような深紅の葉を楽しむことが出来るでしょう。
学名はラテン語の ”Acer : 裂ける” の意味、葉の切れ込みが深いことに因みます。
切れ込みが浅い種類は ”かえで : 楓” と呼ばれます。
種名もラテン語の” Palmatum : 手のひら状の” と葉の形を表しています。
ムクロジ目の学名 ” Sapindales ” は同じくラテン語で ” Sapo Indicus : インドの石鹸 ” の意味ですが、これは果皮が界面活性のあるサポニンを含むことに因みます。
インドに限らず、日本でもかつてはサポニンを含ムクロジ等の植物の実や葉、樹皮などが、石鹸代わりに使われていたものです。