豊穣の森


白玉草
(Silene vulgaris)


       
       


 真正双子葉類  ナデシコ目  ナデシコ科   マンテマ属    白玉草種 
Eudicots   Caryophyllales   Caryophyllaceae  Silene   vulgaris 

   シラタマソウ(白玉草) はヨーロッパ原産のナデシコ科の花ですが、世界中の温帯地方に広く帰化し、日本にも第二次大戦後に持ち込まれ、現在は野生化して繁殖しています。
 風船の先に花弁が広がっている様子のためにドイツやア英米では妙な名前で呼ばれています ;
ドイツ語では Tauben-Kropf (鳩の胃袋)- Leimkraut (マンテマ)
英語では Bladder : 膀胱,
と、可憐な姿にも拘らず、即物的な名前が付けられたものです。
 学名の ” マンテマ属 :Silene : ギリシア神話の半人半獣の種族 ” と 種名の ” vulgaris : 普通の” も奇妙な命名です。
 このマンテマ属という日本語の属名も、何に由来する命名か? 語源が不明と、この花の名前くらい不可解なものはありません。
 が、この不思議な形の花が群れ咲く様子は中々風情があり、毎年5月末から先始めると、また咲いたかと、嬉しい気持ちになります。
 実は、この花は名前こそ不明でしたが、40年余り昔にスイスに赴任した際に、高原や山岳地帯に無数に咲いていたもので、日本でわが庭に咲いているのを見つけて、ようやく名前が明らかになりました。


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